めざせ鹿児島の朝鮮漬け

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いま白菜の古漬け作りにはまっている。田舎の種子島では近所の商店やスーパーで県内産の朝鮮漬けを売っていて、母親がよく買っていた。ビニール袋に入っていても、南国なので袋の中ですでに酸っぱくなっている。それも尋常な酸っぱさではない。舌を刺す酸っぱさだ。おなかを壊したことはないので、きっといい菌がうじゃうじゃ住んでいたのだろう。東京で見る白菜漬けとは違い、葉っぱの根元の分厚い部分までも、半透明になっているほどだ。

自分はその酸っぱさが忘れられず、たまに母親に頼んで送ってもらったり、カルディでザワークラウトを買って代わりに食べていた。しかしいつまでも母親に送ってもらうのも悪いし、お願いしてもすぐ送ってもらえるわけではないというわけで、昨年末から自分で白菜漬けを作ることにした。

ネットのレシピページを見たり、兄からアドバイスをもらって、家にある大きめの寸胴と漬物石代わりには非常用の2リットルの水のパックを使って始めたが、一回目は全然酸っぱくならなかった。塩加減もおおざっぱでちょっとしょっぱめ。2週間たってもいつまでもお上品な白菜漬けのまま。しょうがないのでこれは普通のしょっぱい白菜漬けとして、食べてしまった。

それでさらにネットで酸っぱい白菜漬けを作る方法を探すが、なかなか出てこない。出てくるのは大抵「酸っぱくなってしまった白菜漬けをどうしたらいいか」とか「酸っぱくなった白菜漬けは炒め物に」などと、甘っちょろいことばかりが出ていて、いかに酸っぱくしたかがない。ほとんどあきらめたときにこのページを見つけた。乳酸発酵で白菜のお漬物!作り方は簡単!?魔法のバケツをつかった結果!

つまり道具も大事だということで、さっそく買いました。魔法のバケツ。ついでに漬物石も。理屈はわからないが、これで思う存分酸っぱくさせようぞ。それ以降、徐々に自分の好きな味に近づいていき、かなり酸っぱいものも作れるようになった。このバケツのいいところは蓋がしっかりしまって、匂いが漏れないこと。発酵がすすんで、たまに開けると家族から苦情が出るぐらいの時も、閉めてさえいれば、全然気にならない。(嗅覚は慣れるのが早いというが)

やはり塩分も多いとあまり酸っぱくはならない。レシピ通りだと白菜の重さの3%を最初に使い、2度漬け時に1%使う。自分はそれよりやや少なめにし、乳酸菌には心置きなく暴れてもらう。ちょうど階段の隅っこにデッドスペースがあるので、最低2週間はそこで熟成させる。

味は家族からも好評だ。これからだんだん暖かくなるので、いつまで室温で漬けられるかわからないが、自分はおなかを壊しやすい体質なので、家族が味見してくれると非常に助かる。そうだ白菜が手に入らない夏はキャベツをつかってザワークラウトを作ってみよう。

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